「中世への旅」シリーズの大ヒットから始まった、「書泉と、10冊」。この企画は、過去に出版された書籍で既に在庫がなく手に入りにくい名作を、株式会社書泉と出版社のみなさま、著者のみなさまに協力いただき重版・復刊してお届けしていくものです。
今回、「書泉と、10冊 第2シーズン」その大トリになる第10弾は、「鉄道」のジャンルよりJTBパブリッシングのキャンブックスシリーズから、2008年に出版された 『国鉄鋼製客車 Ⅰ』 (岡田誠一:著)を復刊させていただきます。
著者の岡田誠一さんは、横浜市交通局に勤める傍ら、鉄道車両の発達を中心に日本の鉄道史の研究をされていました。対象とする車両は客車や気動車が多く、鉄道友の会では客車気動車研究会の代表も務めました。交通局を退局の後は文筆業に専念、執筆や研究会の運営のほか後進の育成にもあたりましたが、2013年に亡くなられました。
本書では、昭和2年年(1927)~昭和30年(1955)頃にかけて登場した、国鉄の鋼製客車をカテゴリー別にまとめて解説、写真や形式図とともに紹介しています。
客車は鉄道開業以来長きにわたり、旅客輸送の中心を占めてきました。電車や気動車と異なり、改造などによって形式や記号番号が変更されることも多く、分類の難しさがある中で、可能な限り簡明に整理した、ハンディな車両図鑑として本書は製作されています。発行から年月を経てもその資料性は大きな価値を持っており、新たな読者へ提供できる機会でもあるということで、今回の復刊となりました。
今回も書泉・芳林堂書店限定にて、書籍のみの『通常版』と有償特典のCDをセットにした『有償特典版』をそれぞれ販売いたします。
有償特典CDの『旧型客車 ON DIGITAL』は、まだ定期運用があった1986年当時、16bitデジタルPCM装置を使用して旧型客車の音風景を様々な角度で記録した音源を収録しています。
鉄道ジャンルの復刊4作目は、『国鉄鋼製客車Ⅰ』を17年ぶりに復刊させていただきます。
本書は客車のみを形式別にまとめたガイドブックの前編になります。
写真と図面、簡単な解説の内容で客車の魅力を紹介したおすすめの1冊です。機関車が客車を牽引していた懐かしい情景。
かつて乗った普通客車列車や寝台列車で旅した記憶を呼び覚まします。
有償特典版では、国鉄時代に旧型客車の音風景をデジタル録音で収録したCDとのセット商品をご用意しました。
こちらもあわせてお楽しみください。
著者の岡田誠一さんは車両史研究に大きな功績を残した方で、本書は国鉄客車を知るうえでの重要な図書となっています。
岡田さんは故人となられていますが、今回はご遺族のご理解もいただいたうえで復刊しました。
制作:テラダプロジェクト
収録時間:約56分
ディスク枚数:1枚
販売価格:2,310円(税込)
※本体価格2,100円+210円(消費税)
概要
翌春のJR発足を間近に控えた1986年。少し前までは全国で見られた、懐かしい旧型客車が、国鉄最後のダイヤ改正となった11月を機に姿を消しました。
気動車や電車列車、新系列の客車にはない風情や旅情感、ノスタルジックな雰囲気を醸し出す存在だった旧型客車列車。
本CDは、DATやMDが未登場時代、山陰地区を最後の牙城に活躍していた旧型客車の音風景を忠実に残すために、CD製作に最適な手段である16bitデジタルPCM装置を用いて、様々な角度より記録した音源です。
旧客鈍行が日常の輸送手段として活躍した頃を、当時のリアルサウンドでぜひ、ご堪能ください。
(本作は1997年にテラダプロジェクトより、販売タイトルの再発売品です。)
<収録内容>
1. デッキ走行音 522レ 玄武洞ー豊岡
2. 客車内 528レ 上川口ー福知山到着
3. 機関車連結作業 547レ福知山
4. 蒸気暖房のスチーム音
5. 客車内 547レ福知山発車~
6. 列車発着532レ 上川口
7. 列車交換544レ・547レ 上川口
8. 後部デッキ 522レ ~餘部~
9. 前部デッキ544レ ~鎧( 721レ交換)~
10. 日中の客車内 544レ ~柴山~
11. デッキ走行音 544レ 柴山ー佐津
12. 後部デッキ 544レ ~竹野到着 701D急行「だいせん1号」交換~発車
13. 朝の通学列車車内 522レ竹野ー城崎
14. デッキ走行音 544レ ~城崎到着
15. 上り初発列車発着 542レ 九谷
16. 小雨の駅発車 545レ 八鹿
昨今、さまざまなネットサービスで過去に出版され、探しても見つからない数々の本が法外な値段で取引されています。
「欲しい人が払える分の値段を払う」ということは一見、今の世の中の「当たり前」に見えますが、
私たちは「そうではない」と考えます。
ファンの方が熱望するあの名作、私たちも是非お勧めしたいあの名著を
「適切な価格」でお届けすることに私たちは挑戦していきます。
そして、それは私たち“本屋”だけでは実現できません。
著者の方々、出版社のみなさま、ファンのみなさま、など
ご縁のある方と協力しながら、少しずつでもこの挑戦をカタチにしていけると信じています。
この企画を「書泉と、10冊」という名前にしました。
「書泉と、ご縁ある方で世に送り出す10冊」という願いを込めての企画タイトルです。
まずは、10冊。この企画で改めておススメしたい本を2023年8月よりお届けしています。