「中世への旅」シリーズの大ヒットから始まった、「書泉と、10冊」。この企画は、過去に出版された書籍で既に在庫がなく手に入りにくい名作を、株式会社書泉と出版社のみなさま、著者のみなさまに協力いただき重版・復刊してお届けしていくものです。
今回、「書泉と、10冊 第2シーズン」の第5弾は、「鉄道」のジャンルよりJTBパブリッシングのキャンブックスシリーズから、2005年に出版された 『キハ82物語』 (石井幸孝:著)を復刊させていただきます。
キハ82は、日本で最初の特急型気動車として1960年(昭和35)登場したキハ81をベースに、翌年のダイヤ大改正で全国的に投入されました。特急列車が幹線の電化区間以外へ進出し、全国的なネットワークを形成する立役者となりました。
『キハ82物語』は、2005年7月にJTBパブリッシングのキャンブックスとして発刊。
著者の石井幸孝さんは、国鉄で長年にわたり車両開発を担当し、キハ82のほかにもキハ58、DD51、DE10などに携わりました。分割民営化後のJR九州では初代社長を務め、特急や観光列車などデザイン性の高い車両を世に送り出しています。本書は、ディーゼル車両最盛期の開発と運用の状況を中心に、およそ半世紀の変遷を展望する資料として価値ある1冊です。
今回も書泉・芳林堂書店限定にて、書籍のみの『通常版』と有償特典をセットにした『CD付き有償特典版』をそれぞれ販売致します。有償特典版に、キハ82系特急「南紀2号」の希少な走行音CD『鉄道記録音シリーズ【特別版】国鉄キハ82系特急「南紀2号」』を本とセットにして発売いたします。
「鉄道」ジャンルでは、「書泉と、10冊」企画の第1弾として、石井幸孝さんの『キハ58物語』を復刊しましたが、大変好評を得まして早期に完売となりました。今回はお客様からも特に多くのご要望がございました。『キハ82物語』を刊行より20年ぶりに復刊させていただきます。
さらに有償特典版としまして、国鉄キハ82系特急「南紀2号」の走行音を収録したCDとのセット商品をご用意しました。興味のある方はこちらも合わせてお楽しみください。
気動車というとローカル線のイメージが強くあったなか、特急型として登場したキハ80系は斬新な印象を与えただけでなく、現在も各地で活躍するディーゼル特急の基礎となった車両でした。急行型のキハ58に続いてこの本が復刊し、車両を軸とした鉄道史への関心が高まることに期待をしています。
時代は64年前の昭和36年(1961年)、その頃日本は戦後の高度成長期、国鉄も最も輝いていた時期である。「さぶろくとう(36・10)」白紙ダイヤ改正があり、全国にディーゼル特急網を巡らす計画であった。キハ82形は、親しみと、しかしどこか威厳のある風貌で、日本の美しい津々浦々を駆け巡った。日本鉄道史の中でも記念すべき、全国特急網完成の金字塔を打ち立てたが、それはディーゼル特急でこそ実現できた時代だった。
物語は昭和35年12月から始まる。「キハ81形はつかり事故騒ぎ」の苦難克服10か月、不眠不休の背水の陣があったからこそ、完璧な特急網が成功した。その後、大出力特急キハ181系開発、バラエティに富んだJR特急網やジョイフルトレインへの流れと、この本には、特急気動車半世紀の物語が綴られている。初版2005年から20年ぶりの復刊は、人一倍苦労した若き日の設計者として、こんなに嬉しいことはない。
制作:鉄道企画株式会社
収録時間:約41分
ディスク枚数:1枚
販売価格:1,265円(税込) ※本体価格1,150円+115円(消費税)
※CDのケースは雑誌の付録などにも使用されている紙製のスリープケース仕様になります
概要
キハ82系気動車は昭和36年に登場し、北海道から九州まで幅広く活躍しました。
その後、電化や新型車両の登場により運用範囲が狭まりました。特急「南紀2号」は紀伊勝浦発名古屋行の列車で、本作は昭和59年1月の全区間特急時代と昭和60年3月ダイヤ改正により紀伊勝浦から新宮まで普通列車として運転された時代を収録しています。
車内放送の違いや走行音をお楽しみください。
<収録内容>
1.紀伊勝浦→新宮(2D) 昭和59年1月収録 18分
※鉄道記録音シリーズ23「国鉄キハ82系・キハ58系」に収録されていた作品
2.紀伊勝浦→新宮(2D) 昭和59年1月収録 18分
3.紀伊勝浦→那智(3322D) 昭和61年8月収録 5分
<注意事項>
※本作品は鉄道企画より、発売中の鉄道記録音シリーズ23「国鉄キハ82系・キハ58系」より、キハ58系部分を除いて収録内容2.3を追加してキハ82系にまとめた作品です。
※古い音源からの収録であることや撮影環境上でノイズ、雑音のあることがあります。
あらかじめご了承ください。
※CDのケースは雑誌の付録などにも使用されている紙製のスリープケース仕様になります。
昨今、さまざまなネットサービスで過去に出版され、探しても見つからない数々の本が法外な値段で取引されています。
「欲しい人が払える分の値段を払う」ということは一見、今の世の中の「当たり前」に見えますが、
私たちは「そうではない」と考えます。
ファンの方が熱望するあの名作、私たちも是非お勧めしたいあの名著を
「適切な価格」でお届けすることに私たちは挑戦していきます。
そして、それは私たち“本屋”だけでは実現できません。
著者の方々、出版社のみなさま、ファンのみなさま、など
ご縁のある方と協力しながら、少しずつでもこの挑戦をカタチにしていけると信じています。
この企画を「書泉と、10冊」という名前にしました。
「書泉と、ご縁ある方で世に送り出す10冊」という願いを込めての企画タイトルです。
まずは、10冊。この企画で改めておススメしたい本を2023年8月よりお届けしています。