書泉と、10冊

アト秒科学で波動関数をみる

タイトル
アト秒科学で波動関数をみる
特典
ISBN/JAN
9784320044883
著者
編集:日本化学会 著:新倉 弘倫
出版社
共立出版
レーベル
発売日
2023/12/25
商品説明
2023年ノーベル物理学賞受賞「アト秒科学」最新解説

21世紀はアト秒の時代?。様々な物質や生物などを構成している原子・分子・電子の性質は、ニュートン以来の古典力学では説明ができず、20世紀初頭に発展した量子力学により明らかにされてきた。特に、電子や分子などの波としての性質をあらわす波動関数は、量子力学・量子化学の中心的な概念であり、また分子の構造や化学反応を説明するために重要である。しかし、波動関数は一般に複素数であらわされるために、その理解が難しい。一方、21世紀になり「アト秒科学」が新たに構築された。アト秒とは時間の単位で、1アト秒は10のマイナス18乗秒に相当する。アト秒時間領域での測定が可能になることで、量子力学による計算でしかわからなかった電子のダイナミクスや、電子の波動関数を可視化できるようになった。アト秒科学は従来のレーザー分光とは異なる方法が用いられており、化学反応の研究だけではなく、現在、アト秒科学を用いた新たな量子テクノロジーの開発が進展している。本書では、初めに量子力学・量子化学の基礎と波動関数とは何かについて解説し、次に、アト秒科学の基礎的な概念や測定法と、それを用いた波動関数の可視化について、実際にアト秒科学の構築に貢献した筆者が歴史的な経緯をもとに解説する。

目次
第1章 電子とは
1.1 電子はどう表されるのか
1.2 電子の波としての性質
1.3 波動関数の干渉

第2章 電子の波動関数
2.1 水素原子の電子波動関数
2.2 原子のエネルギー準位と電子構造
2.3 分子軌道
2.4 量子ダイナミクス

第3章 アト秒への道
3.1 なぜアト秒へのブレークスルーが困難だったか
3.2 閾値以上イオン化過程(ATI)と高次高調波(HHG)の発見
3.3 三段階モデルとアト秒測定法の提案
3.4 単一アト秒パルスとアト秒パルス列

第4章 アト秒科学の展開
4.1 アト秒レーザーパルスと再衝突電子パルス
4.2 単一アト秒パルス列を用いたアト秒測定
4.3 アト秒パルス列を用いたアト秒測定
4.4 再衝突電子を用いたアト秒測定
4.5 高次高調波分光
4.6 ω-2ω法        

第5章 アト秒科学で波動関数をみる
5.1 分子軌道トモグラフィー法
5.2 複素数の電子波動関数の可視化

コラム目次
1. 原子や分子の大きさ
2. 光の波長とエネルギーとエネルギー準位
3. 波の表し方
4. 波動関数と化学反応
5. 時間領域と起こる現象
6. レーザーの強度の表し方
7. ベクトルポテンシャルを用いた表し方と作用
8. アト秒科学に用いるレーザー装置系
9. なぜ基本波のみだと奇数次のみの高調波が発生するのか
10. アト秒科学とウルフ賞
11. From Femto-to-Atto Clock
備考・キーワード
型番 9784320044883-011
販売価格 2,200円(税200円)
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