書泉と、10冊

Google半導体とRISC-Vと世界の電子地政学

タイトル
Google半導体とRISC-Vと世界の電子地政学
ISBN/JAN
9784911019009
出版社
株式会社ソハコ
発売日
2023/06/20
商品説明
本書の第一の目的は、ソフトウエア産業でのオープンソース技術の 成功を広く半導体設計に適用し、ムーア則減速後の半導体業界を再度活性化しようとする米国の RISC-V 運動と「国防高等研究計画局」DARPAが Google に委託して開発した「オープンロード」(Open ROAD = Open Realization of Advanced Designs)を解説することです。DARPA(Defence Advanced Reaearch Projects Agency)はアメリカ国防総省の下部組織で、 軍事利用を目的とした新技術開発を担当しています。

本書の第二の目的は、アジア各地域の半導体産業の情報を共有することです。米国で RISC-V がはじめたオー プンソース潮流に触発され、アジ ア地域は、半導体による地域経済の発展を考えています。インドは RISC-V 技術を「国家アーキテクチャ」とし、2 人の元インテルの幹部を大臣にし半導体産業を興そうとしています。中国はモバイルハンドセットとデータセ ンタで RISC-V に移行しようとしています。インド、ベトナム、タイ、イン ドネシア、などの国々も、カリフォルニア大学と DARPA + Google の技術を背景として、少ない予算で地域半導体プロジェク トをスタートしています。このようにオープン半導体運動は、素晴らしい彩りを世界に与えています。アジア各地域や政府の半導体の設計製造に関して、過去の足跡をたどり、現在の半導体産業育成計画を解説します。

本書の第三の目的は、ロジック半導体について、情報を与えることです。ロジック半導体製造の実相という章を設けた。独自調査に力を入れました。 現在の水平分業化された半導体ビジネスにおける、各商品分野の、製品ポー トフォリオ、定量的なトレンド調査を行い増田。編集者は、台湾の TSMC、 英国の Arm などの年次報告や社外発表、調査会社がウエブ公開している 資料、RISC-V International の提携アナリストの数値を使い、データを可視化しました。

本書の第四の目的は、データセンター用のAIアクセラレータについて語ることである。2022年11月30日に一般公開された自然言語学習推論エンジンであるChatGPTは、NvidiaのGPUに支えられています。AIの深層学習や自然言語処理には膨大な電力が必要となるため、電力需要が増大する中で、Nvidiaを凌駕しようと、データセンター用AIチップの消費電力削減に挑むスタートアップ企業が存在します。エスペラント社のデータセンター用AIアクセラレータET-Soc-1や、RISC-V Day Tokyo 2023 Summerでの発表が予定されているテンストレント社のデータセンター用AIアクセラレータといった、電力節約に多くの工夫を凝らした製品を紹介します。

地政学的な理由で、石油や天然ガスの安定供給が危ぶまれる状況になった場合、原子力発電がエネルギー供給の安定性を確保するための有力な手段です。原子力事故を経験した日本では反対意見が強く存在しますが、データセンターや半導体ファブといった高電力消費インフラのための安定した電力供給源として原子力発電の見直しを経済安全保障およびエネルギー安全保障の観点から考慮する必要はあります。

AIアクセラレータを使用してデータセンターにおけるAIトレーニングに要する消費電力を下げることや、半導体ファブの消費電力を減らすことも経済安全保障およびエネルギー安全保障の観点から考慮する事項の1つになってくるように考えます。
型番 9784911019009-011
販売価格 1,999円(税181円)
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